安藤忠雄 TADAO ANDO
建築家

撮影:閑野欣次
1941年、大阪生まれ。安藤忠雄の大きな功績のひとつは、「コンクリート」という世界中どこでも手に入る汎用性の高い建築土木用資材を用い、大理石のように美しい素材として広く世間に広めたことだろう。彼はコンクリートを用いて生み出した空間に、巧みに自然光を取り入れ、住宅であっても、そこが神殿のような崇高な建築に昇華させている。また彼の人柄と作品に心底惚れる施主も多く、安藤と何年にも渡り、プロジェクトを伴奏していくクライアントが多いのも特徴だ。例えば、瀬戸内海に浮かぶアートの聖地として知られる「直島」でのベネッセの福武聰一郎との関係。1992年完成の<ベネッセハウスミュージアム>から始まり、来年2025年開館の新美術館まで、30年以上に渡り共にプロジェクトを進めてきた。海外ではケリング・グループのフランソワ・ピノーとのタッグが知られる。未完に終わったパリ・スガン島の美術館計画(2001年)から、イタリア・ヴェニスでの<パラッツオ・グラッシ>(2006年開館)や<プンタ・デラ・ドガーナ>(2009年開館)、そしてパリの<ブルス・デ・コメルス>(2021年完成)まで、共に美術館をつくり続けてきた。
展示会場
展示会場
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尾道市立美術館
広島県尾道市西土堂町17-19(千光寺公園内) Google Map